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「人生は苦なり」四苦八苦

四苦八苦とは


生きて行く上での苦難を四苦八苦と言います。

苦しくてバタバタもがく様をそう、表現しますよね。

 

 

四苦八苦の語源は仏教にあります。

 

約2600年前にお釈迦様が35歳で仏の悟りを開かれた時の第一声、

それが「人生は苦なり」でした。

 

人生の苦しみを4つに大別したものを「四苦」

 

生苦(しょうく)」生きる苦しみ・生きて行くことが苦しみだ

老苦(ろうく)」老いの苦しみ・歳を取るごとに劣化していく苦しみ
病苦(びょうく)」病の苦しみ・若くても病気になります。
死苦(しく)」死の苦しみ・死が近づくにつれ「死んだらどうなるか」と恐怖が襲います。

 

それにこれらの四つを加えて四苦八苦といわれます。

 

愛別離苦(あいべつりく)」愛する人、モノと分かれる苦しみ。最終的には自分も死に、全ての人と別れて行きます。

怨憎会苦(おんぞうえく)」会いたくない人と会う苦しみ。職場や親類、どうしても避けられない人間関係があります。
求不得苦(ぐふとっく)」欲しいものが手に入らない苦しみ。モノはもちろん、人の心は自分で思うようにはなりません。
五陰盛苦(ごおんじょうく)」肉体があるがゆえの苦しみ。生きているからこその全てが苦しみ。

 

これらの苦しみ、痛みはお金持ちでも権力者でも避ける事は出来ない、人間であれば誰しも経験することなのです。

 

 

「人生は苦なり」と言われると

お先真っ暗な気分になりますか?

 

私は、この教えを聞いた時にホッとしました。

 

今の日常はとても快適さを重視しています。

だれもが、美味しい食事をとり、清潔な住居に住み、笑顔を絶やす事なく暮らしている。。。

 

そんな理想がTVのコマーシャルから、雑誌の広告から、SNSから絶えず流れてきます。

 

そうすると、自分がバタバタしたり、苦しんだりそんな感情を持つこと自体、いけないような気になります。

 

悲しい時も笑顔でいなくては!

辛い時はさとられないように!

怒りを現したら空気が悪くなる!

 

お釈迦様の悟りが「人生は苦なり」ならば悩みの途切れない人生でも、それは当たり前と、良い意味で「あきらめ」がつきます。

 

わたしはこの「あきらめ」というのを自分の思うように、ならないという、意味で捉えます。

 

人の心は自分の思うようにならない老いていく体も、自分の思うようにならない、、、

 

人の心や自然の摂理を一個人が「思うように」操ることが出来るように感じることが苦への入り口。

 

思い通りに出来るのは、自分の気持ちだけ!

 

自分の気持ちを大切にして悲しい時は泣き、辛い時は助けを求め、怒るときは静かに怒る。。。

気持ちを押し殺さずに表して行くうちに周りからも大切にされることでしょう。